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山下学 vol.101 松下幸之助

おはようございます。

折角早起きできたので、ブログを書くことにしました。
最近、読み終えた本の中で印象に残った言葉を今日お伝えしましょう。

みなさんは、松下幸之助のいう人を知っていますか?

豊臣秀吉や織田信長や徳川家康という歴史的人物ではありません。
しかし、その人たちに匹敵するぐらい世の中に貢献した人であることがわかった。
それくらい凄い人なのである。

ご存知ない人のために少し紹介しましょう。

松下電器と言えば、お分かりになったかもしれないでしょうが、この方がその松下電気を
作った創業者です。現在は、その意志を受け継いだ後継者がパナソニックグループに新しく
生まれ変わっています。実は私達の生活の中に実は彼がいたのです。
知らなかったですよね。
残念なことにもう彼はこの世にいません。1989年に94歳で亡くなりました。
今から丁度20年になりますから、若い子は知らなくてもしょうがないでしょう。

彼が生前に設立した松下政経塾は、私財70億円を基金として21世紀に理想の日本を
実現するために諸理論や方策の探究と、それを推進していく人材育成を目的とし、
自修自得、現地現場主義、徳知体三位一体の方針を基づき、人間を磨き、志を確立するべく
世の中に多くの政界、財界人を輩出している。

この塾生に伝えるメッセージの1つを今日お伝えしましょう。

「人情の機微は教えることはできない。学ぶのではなく、自分で悟るしかない。
しかし、その人情の機微こそが、人生の根底であり、いちばん大事なことである。」

人情の機微を知ることは非常に大事やけど、いちばん難しいことやな。
人情の機微を知ったら、天下でも取れるわ。しかし、それを知っている人というのは
少ないな。自分でもいろいろ当たって砕けたりしてやっていくうちに、
自然につかめるものだから、自分で悟ってつかまないと仕方がない。
学ぶべきものでなくて、それは悟るべきものである。だから教えるというても、
教える道がない。それにそれぞれが持っている持ち味から出てくるものやな。
しかし、原則としては、思いやりというものが必要や。人に対する思いやりというものが
わかっていないといかんな。大臣に会った時にはどういうふうに接するとか、自動車の
運転手さんに対してはどういう応対をするとか、そういう思いやりを常にもっていないといけない。
そういうところに人情の機微があるのではないか。
人情の機微がわかったら、思うとおりのことができるわ。
行く手に障害も起こってこない。人情の機微がわからないから障害が起こってくるわけや。
察しのいい人は、やはり人情の機微がわかっている。女性に魅力を感じてもらえるような人
はあかんで(笑)。君はどうや。
まあ見込みあるな。人情の機微について、君がそう考えただけでも偉いと思う。
やっぱり多くの人に接して、色々なことをやっていって初めてわかるというものやろうな。
サービスという言葉があるわな。サービスというものは、言い換えれば、
仏教でいう慈悲の心や。慈悲心がなかったらあかん。
サービスは慈悲心から出てくる。そういう慈悲心を欠けたサービスというものは、
つけ足や。ほんとうに人を動かすことはできない。
いくら人情の機微を理解して、それを実行しているようでも、ほんとうにそれが生きてくるには、
その奥に慈悲心がないといかんな。それが根底やと思う。
しかし、君が言うように、人情の機微を知るには人生でいちばん大事なことや。
事をなさんとする者の要諦はそこにある。
だから君はそういうことをつかまんといかんわけや。
(1983年2月4日)

私は、これを読んだとき、生きていく上でいちばん身につけないといけないことは
思いやりの精神である。幾ら勉強ができても思いやりに勝るものはない。
サービスとは慈悲心であるをおっしょっているが正にその通りである。
サービスは、相手への思いやりや心配りから成り立つもの。
この心を持って行なわなければ、大事な思いは伝わらない。
結局、本物のサービスはできない。
サービスは相手の心を掴んでこそ意味をなすと私は思うのです。
私は、みなさんに本物のサービスを提供できるよう努めていきます。

私が教えたい勉強とはこういうことなのです。
それが生きる術になるのだから。

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